太もものうしろからふくらはぎ、足首や踵にかけて、鋭い痛みが走ります。前かがみの姿勢(前屈位)で痛みが生じることが多く、咳やくしゃみがきっかけで痛みが起きることもあります。
坐骨神経は、腰椎の腰髄から足の裏まで伸びている神経で、この神経が刺激されて起こる痛みの総称です。原因として、腰椎椎間板ヘルニアや老化による変形性腰椎症、腰椎分離症、脊柱管狭窄症などが考えられます。
股関節を動かしたり歩くと、軽い痛みが起こるようになります。初めは休めば治る程度なのですが、しだいに動かさなくても痛むようになり、関節の動きも悪くなります。進行すると日常生活に支障をきたすほど、歩ける距離が短くなってきます。
股関節は、球形の大腿骨頭(大腿骨の先端)が、骨盤にある臼蓋(きゅうがい)にはまり込み、その中で自由に動くしくみになっています。大腿骨頭の関節軟骨が加齢とともにすり減り、臼蓋と直接触れ合うようになるために痛みが引き起こされるものです。
生まれつきの股関節脱臼や、臼蓋がきちんと形成されていない臼蓋形成不全などの治療が不十分だったために、中年以降に発症するケースがほとんどです。まれに股関節内の骨折や関節炎が原因になることもあります。
また、股関節は体重を支えて酷使される関節だけに、特別な原因がないまま、使いすぎによる老化から起こることもあります。
膝の関節の内側に、突然強い痛みが起こります。特に夜間、寝ているときに痛みが強くなるのが特徴で、中年期以降の女性に多く発症します。やがて、歩行や階段の登り降りなど、膝に負担のかかる動作をすると痛みが強く現われ、膝に水(関節液)がたまることもあります。
痛みの程度はしだいに強くなりますが、一時期、痛みが軽減することもあります。大腿骨への血流が悪くなり、大腿骨の下端内側にある骨の一部が壊死するものです。血流が悪くなる原因は不明です。